世界一の評価を受けたマルスウィスキー。
スコッチやバーボンなど名だたる海外のウィスキーではなく、日本のウィスキー、しかも竹鶴でも山崎でもなくマルスウィスキーがです。
一体マルスウィスキーとは?
製造元の本坊酒造とは?
クローズアップしてみたいと思います。
ということで、
本坊酒造マルスウィスキー|世界一の評価を受ける本格国産ウィスキーとは
をお送りします。
マルスウィスキーは世界一
まず、賞のことから見ていきましょう。
本坊酒造の信州マルス蒸留所で造られた「マルスモルテージ 3プラス25 28年」
※残念ながら生産中止の銘柄です。
この銘柄がなんと・・・
英国のウィスキー専門誌が主催するコンテスト、ブレンデッドモルトウィスキー部門で、なんと『最高賞を受賞』したのです。
最高賞は各部門で1品のみで、まさに『世界一の栄冠』に輝いたわけです。
しかし世界一とは・・・脱帽です。
現金な話ですが、この受賞歴だけで、マルスが頭についたウィスキー全部がさらに美味く感じられてしまいますね。
マルスの由来
「マルスって一体なんぞや?」ってことですが・・・
何のことはありません、マルスは「火星」のことです。
「MARS=マルス」ってことですね。
日本語だとマーズって言われることが多いので、あまり連想しにくいでしょうか。
命名の謎を調べていきますと・・・
もともと本坊酒造には「寶星(たからぼし)」という焼酎のブランドがありました。
この「星」というブランド名の繋がりから名付けられたのです。
お客たちに、新たに販売する洋酒のブランド用に名前を頼んだところ・・・
「マルス(火星)はどうか?」と提案され、そのまま決まりました。
実に単純なお話ですね。
そういえば、ニッカウヰスキー似たようなお話があります。
元々は前身の「大日本果汁株式会社」の商品「日果林檎ジュース」から、そのまま「ニッカ」という名前を取ったという話。
今ではニッカと言えばウィスキーブランドとして定着していますよね。
意外とネーミングの由来はシンプルだったりするということでしょう。
マルスとマッサンの関連性
NHKの朝ドラ「マッサン」
ウィスキー作りのストーリーが人気を博しました。
マルスウィスキー誕生に尽力した、岩井喜一郎という人物。
彼は、主人公マッサン(竹鶴政孝)の学校の先輩で、マッサンをスコットランドに派遣させた酒造会社の上司でした。
彼がいなければ、マッサンはエリーとも出会えなかったわけです。
帰国後、竹鶴から提出された通称「竹鶴レポート」を元に、岩井はウィスキーの蒸留所を開設。
この蒸留所が、先ほど紹介したように世界的な賞を受賞したわけです。
何だか、ウィスキー1本とっても、色々な物語は詰まっているのですね。
もう少し、味わいながら飲まないと罰が当たりそうです。
マルスの逸品
さて数あるマルスウィスキーの銘柄の中でも、特に私のお気に入りがコチラ。
岩井喜一郎の名前をいただいた『本坊 マルス ウィスキー 岩井トラディション750ml』です。
- 種類:ブレンデッドウィスキー(国産)
- 容量:750ml
- アルコール度数:40度
- 製造元:本坊酒造 信州マルス蒸留所
香りも味も芳醇かつ濃厚で、かなり薄めの水割りでも味わいがしばらく残ります。
香りも後に引きますね。
ハイボールでもロックでも美味しく飲めます。
飲み進めているうちに、ほんのりとした甘みを感じるようになります。
酔ったせいかなと、思ったこともありましたが、とても不思議な感覚でした。
それにしても、これで2000円台なら大満足です。
いやありえない。
マルスウスキーには他にもいろいろな種類がありますが・・・
このブランドはブランデーを含め、いずれも値段の割にグレードが高くて、一度、他のウィスキーから浮気すると、そのまま虜になってしまう人も多いのです。
これより廉価のマルスウスキーも安いからと言って悪い訳ではなく、それらもいけるんですよね。
ホント信じられない。
「岩井」の約半額、さらにコスパ良しの銘柄はコチラ。
↓
これも非常に個人的な意見になってしまいますが・・・
マルスウイスキー岩井と値段は同じレベルで『オールドパー12年箱入り』や『サントリーオールド』、『サントリーローヤル』、ほか、『ニッカシングルモルト余市』などといったウィスキーが存在します。
ですが、これらと比較したとき、やはり『岩井が頭一つ勝っている』ような気がします。
それぞれに特徴があるのですが、普通に水割りにしたとき、岩井の方がなんとなく響くんですね。
それに、口当たりが他よりふくよかでストレートな感じがします。
ホント、繰り返しますが個人的な意見です。
まぁ、ハイボールにしてしまうと、いずれもあまり変わらないですけどね。
ただ余市だけは味が複雑で、苦労人のような風味があり、爽快感を求めるハイボールにはやや不向きかと。
またこれも私的な印象ですがマルスは、あまり二日酔いせず、翌朝スッキリです。
マルスに合うつまみは、生ハム、燻製、刺身、馬刺し、ソーセージ、チョコなどがぴったり。
チーズもスモークの方が合うような気がします。
まとめ
元々、焼酎がメインの酒造会社なので「あまりウィスキーで儲ける気は無いんじゃないか?」と思えるほどにコストパフォーマンスが良いのがマルスの特徴です。
挙げた他の国産ウィスキーより、比較して2割ほどお得かと思います。
ただ、それほど数が出回っていないような?
気のせいかな?
一般の街角の酒店ではあまり見かけない気がします。
それにしても「日本のウィスキーはすごい!」と海外の方からも絶賛されているマルスブランド。
日本食ブームで、日本産の清酒も焼酎も、ワインだって益々世界中での評価が高まっていますし・・・
その上ウィスキーまで世界一になるのですから、私たちは本当に恵まれた「お酒先進国」に住んでいるのかもしれません。
日本人の勤勉さ、熱心さ、こだわり、細やかさなどが酒造りに向いているのでしょう。
ウィスキーの歴史に。
礎となった人々に。
本当に感謝して味わいましょう。