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醸造酒と蒸留酒の作り方の違い|アルコール度数の高いお酒の種類はどう作る?

醸造酒 蒸留酒 違い

お酒を嗜むようになると度々耳にする「醸造酒」と「蒸留酒」。

ですが、その違いが何かはいまいち分かりにくいですよね。

どう違うのかや、どんなお酒が醸造酒でどんなお酒が蒸留酒なのか、見ていきたいと思います。

 

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醸造酒と蒸留酒の違い

「作り方」と「度数の違い」という2つの視点から、それぞれの違いを確認していきます。

1.作り方の違い

「醸造酒」と「蒸留酒」の大きな違いは、当然ですが、作り方が違います。

ただし、基本的な作り方としてはどちらも同じです。

最終工程での仕上げの違いが、最大の違いとなります。

 

一般的なお酒は次のような工程をとって作られています。

  • 穀物(原料)に含まれるデンプンを糖化する
  • 得られた糖を発酵させ、アルコール化する

世の中にある様々なお酒のほとんどは、デンプンの糖化と糖のアルコール化工程で作られています。

 

では、醸造酒と蒸留酒の決定的な違いである仕上げ工程の違いが何かというと・・・

醸造酒の場合は種類にもよりますが、濾過して不純物を取り除いて出来上がりです。

一方、蒸留酒の場合は、蒸留して出来上がりです。

 

「蒸留?昔、理科で習った気がするけど」

そう、それです。

蒸留とは複数種が混ざった液体を、それぞれの沸点の違いを利用して分離させる手法です。

 

お酒を例に出すとアルコール発酵後の液体は、水とアルコールが混ざった状態です。

そしてアルコール(お酒の場合はエタノール)は水よりも沸点が低く、蒸発(気化)しやすい特徴をもっています。

そのため、水とアルコールが混ざった液体を加熱すると、アルコールの方が先に蒸発します。

そして蒸発した気体を集めて冷やすと、アルコールを、たくさん含んだお酒を得ることができます。

 

蒸留酒の場合は、このような蒸留工程をとっているのが、醸造酒との大きな違いです。

 

2.アルコール度数の違い

一般的には醸造酒よりも蒸留酒の方がアルコール度数の高いお酒が多いです。

蒸留酒はアルコール度数20%以上のものがほとんどです。

 

醸造酒でも特殊な工程をとれば20%程度の高度数のアルコールを作ることはできます。

しかし基本的には数%~10数%のアルコール度数のお酒しか作れません。

なぜかと言うと、酵母の発酵によってのみアルコールを発生させている醸造酒の場合には、アルコール度数が高くなりすぎると、酵母が死んでしまうからです。

つまり醸造酒にはアルコール度数の限界があり、蒸留酒はアルコール度数の限界が醸造酒よりも更に上ということです。

 

代表的な醸造酒

醸造酒の代表例としては、三大醸造酒と名高い「ビール、ワイン、日本酒」が挙げられます。

ビール

ビールは麦芽のデンプン質を糖化した後にアルコール発酵するため、『複発酵』の醸造酒と呼ばれます。

 

ワイン

ワインは原料のブドウに『果糖』が含まれているため、デンプン質の糖化工程が必要なく、アルコール発酵だけのため『単発酵』の醸造酒と呼ばれます。

 

日本酒

日本酒は、非常に複雑な『並行複発酵』と呼ばれる糖化とアルコール発酵を同時進行させる独自の発酵を行なっています。

これによってアルコール度数20%程度という醸造酒の中では非常に高いアルコール度数を達成しています。

日本酒に関しては、本当に他所では真似できない伝統技術が詰まっていますね。

 

「日本酒の度数は10%台じゃないか!」と思われるかもしれませんが、原酒はどれもこれももっと度数が高いのです。

原酒が出来上がった後に、割水や醸造アルコールなどで調整するのが日本酒なのですね。

個人的には八海山の季節限定原酒が好物です♪

 

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代表的な蒸留酒

蒸留酒に分類されるお酒には「ブランデー、ウィスキー、焼酎」などがあります。

ブランデーとウィスキー

ブランデーとウィスキーは洋酒のため、違いがよく分からない人も多いかと思います。

平たく言ってしまえば・・・

『ワインを蒸留したものがブランデー』で『ビールを蒸留したものがウィスキー』です。

 

焼酎

焼酎は、どちらかというとウィスキーに近く、ウィスキーと同じように、麦や芋などの穀物を『複発酵』させた後に蒸留したものになります。

 

ちなみに蒸留酒の中でも、最もアルコール度数が高いものスピリタスです。

アルコール度数95%以上のほぼエタノール溶液です。

スピリタスを作るためには、なんと【70回以上】も蒸留を繰り返し、蒸留酒の原理上、最高度数のアルコール度数を達成しています。

「95%のお酒」って聞くと、異常性ばかりが目立ちますが、スピリタスって割り物として考えると、めちゃくちゃコスパ良しの優れたお酒なんですよ♪

 

どちらにも属さないお酒も

日本で代表的なお酒の一例として、梅酒があります。

しかし梅酒は醸造酒でも蒸留酒でもありません。

 

梅酒は「混成酒」というお酒の種類に分類さされます。

混成酒とは字の通り、他の物を『混』ぜて作『成』するお『酒』です。

梅酒のように(果実等の)エキスを、醸造酒や蒸留酒に混ぜたものが混成酒に分類されます。

>>>日本酒で作ろう!手作り自家製梅酒の作り方まとめ

 

他にも「リキュール」も混成酒に分類されますね。

 

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まとめ

醸造酒と蒸留酒は作り方が違います。

蒸留酒の方が『濃いアルコール』にするために『蒸留工程』を取り入れているのが大きな違いです。

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