日本人には馴染深い、高級シャンパンのドンペリ。
ドラマやマンガにも出てくる銘柄です。
キャバクラ遊びやホスト遊びで、身持ちを崩した人の話にも登場しますね。
ドンペリでシャンパンタワーとか……。
ひと晩で、どれ程のお金が吹っ飛ぶのか、恐ろしい話です。
まあ、クラブは焼酎の水割りですら「?!」となる、大人のかけ算が用いられていますね。
今回は、
- ドンペリがなぜ高いのか?
- どんな由来と歴史があるのか?
見ていきたいと思います。
ということで、
ドンペリはなぜ高い?深い歴史と由来に秘密があった!
をお送りします。
ドンペリが高い理由
ワインは色の違いだけでなく、こんな分け方ができます。
- 通常のワイン(非発泡性。別名スティルワイン)
- スパークリングワイン
- シャンパン
スパークリングとシャンパンは、どちらも発泡性のワインですが違いがあります。
一般的に、3気圧以内のガス圧を持ったワインの『総称』がスパークリングワイン。
シャンパンは、スパークリングというジャンルの中の『カテゴリー』です。
つまりシャンパンをスパークリングワインとは言えても、その逆は無理。というか……。
言えなくもないのですが、誤解を招くかもしれません。
シャンパンは最低でも4千円近くします。
スパークリングワインしか飲んでいないのに「シャンパン飽きたな~」なんて言うと・・・・・・
わかりますよね(笑)
シャンパンは、フランスのワインの法律(AOC法)で決められている項目を満たすことで名乗れます。
ぶどうの品種や栽培、醸造方法、アルコール度数などに決まりが設けられています。
さらに、フランスのシャンパーニュ地方で造られたものに限られます。
- シャンパン
- シャンペン
- シャンパーニュ
と呼んだりするのも、ここからきています。
一応「シャンパーニュ」が正式名称なのですが、日本ではシャンパンの呼び名の方が浸透していますね。
このように・・・
コストも手間も惜しまず、そして生産地方の縛りまで設けることで、高品質なクオリティを維持しているのです。
それゆえ・・・どうしても原価以上に基本価格が高くなってしまうのです。
ちなみに、シャンパンは瓶内二次発酵を用いています。
収穫したぶどうを圧搾し発酵させ、酵母とリキュールを添加してビン詰め。
その後澱抜きをして、さらにリキュールを追加してビン内でさらに熟成させる方法です。
この醸造方法は「シャンパーニュ方」、または「メソード トラディショナル」(伝統的製造方法)と呼ばれています。
またAOC法では、ロゼのシャンパンを造る際、ブレンド法が用いられることがあります。
収穫年が違うワインを混ぜる方法です。
アサンブラージュと呼ばれます。
この手法はシャンパンにだけ許されたもので、技術や研ぎ澄まされた五感が必要となります。
ドンペリの場合は、その年に収穫された品質の良いブドウのみを使って造られます。
そのため収穫年(ヴィンテージ)が記載された、ヴィンテージシャンパンという扱いになります。
ぶどうの品質が良くない年は『ワインを造らない』というこだわりまであるブランドです。
ドンペリのブランドは?
スーパーのワインコーナーに行くと、「MOET」の文字を見かけませんか?
正確にはEの上に「‥」が付いています。
『モエ・エ・シャンドン ロゼ アンペリアル』は、キュートなピンクのラベルと箱が印象的。
値段もお手頃で、5千円程度です。
白や黒で統一されたものもあります。
見かけたことがある人も多いのではないでしょうか?
モエ・エ・シャンドン( Moët & Chandon)はフランスにあるシャンパン製造会社です。
モエシャンとも略され、社名と同じ銘柄のシャンパンを造り、販売しています。
この会社は1743年に創業し、現在年間で200万ケース以上のシャンパンを出荷しているそうです。
シャンパンの生産量、出荷量、ストックは最大規模を持つと言われています。
所有しているぶどう畑も、1500エーカーという広さ。
身近なものに例えると、たぶん東京ディズニーランド12個分くらい。
この会社のブランドはモエシャンだけでなく……。
「ドン・ペリニヨン」(ドンペリ)があります!
ドンペリの由来と歴史
ドンペリの名前の由来は「ドン・ピエール・ペリニヨン」という人名からで、シャンパンを発明したとされる修道士です。
シャンパーニュ地方は気候の関係で、白ワインの熟成が難しかったそう。
黒ぶどうを使って白ワインを造ったり、そのための圧縮機を考案したり……。
そういった研究を重ねる中、偶然にも発泡性のワインができました。
これが上流階級の人たちにウケたのです。
諸説ありますが、これがのちの「シャンパン」になったわけです。
当時は1年程度しか保存できなかった『白ワインの長期熟成を成功させた』とも言われています。
モエ・エ・シャンドン社が彼の畑を購入し、その功績を称えて、 最高級品を「ドン・ペリニヨン」と名付けました。
黒ぶどうを使って、白のシャンパンを造る製法も受け継がれています。
ドンペリは、他にも「プイレスティージュ(プレステージ)シャンパン」という顔も持っています。
プレステージとは「最高級ランク」を表す言葉です。
各メゾンの伝統や個性が表現されているのが特徴です。
プレステージを名乗る場合、熟成期間は3年以上とAOCで決められていますが……。
ドンペリの場合は、完成されたハーモニーを出すため、最低8年以上熟成させたものを市場に出しています。
>>>ドンペリから学ぶ|シャンパンのランクの違いを分かりやすく解説!
まとめ
徹底された管理、手間暇、ブランド、そして深い歴史に裏打ちされた確かな技術・・・
これらの要素によって、ドンペリの価格は高くなってしまうのです。
仕方ない・・・と思いつつも、もっと馴染みやすく飲めると嬉しいですね(笑)