白いご飯に乗せても美味しいし、パスタにしても美味しい明太子。
大人はもちろん、子供たちも大好きです。
だけど、明太子って何歳から食べさせてもいいのでしょうか。
パスタは火を通しますけど、ご飯に乗せるときには生のままですよね。
アレルギーや食中毒にならないのか心配です。
ポイント
- 明太子のアレルギーや食中毒
- 何歳から子供に食べさせてもいいのか
についてまとめています。
いつから子供に明太子を食べさせて良いか迷っている方は、ぜひ参考にしてみてください。
明太子のアレルギーについて解説
小麦や、卵はアレルギーの原因になりやすい食物と言われています。
では、明太子はどうなのでしょうか。
消費者庁のホームページには、食物アレルギーに関する情報をまとめたページがあります。
魚卵はアレルギーになりやすい食物一覧にランクイン
特定原材料7品目は多くの人がアレルギー反応しやすい食品のこと。
知らないうちに口にして、アレルギー症状が出てしまうのを防ぐため、加工食品はこの7品目を表示する義務があります。
特定原材料7品目 | 特定原材料に準ずるもの21品目 | ||
卵 | アーモンド | 牛肉 | バナナ |
乳 | あわび | くるみ | 豚肉 |
小麦 | いか | ごま | まつたけ |
そば | いくら | さけ | もも |
ピーナッツ | オレンジ | さば | やまいも |
えび | カシューナッツ | 大豆 | りんご |
かに | キウイフルーツ | 鶏肉 | ゼラチン |
右側の21品目は、そこまでアレルギーの人は多くはないけど気を付けたい食物になります。
この中に、同じ魚卵である、いくらが入っていますね。
低リスクではあるもののタラコはアレルギー報告アリ
アレルギーは「共通抗原性」と言って、似た構造を持つものに反応してしまう特徴があります。
スギ花粉症の人が、イネにも反応してしまうような感じです。
いくらは、サケやマスの卵で、明太子はスケトウダラの卵。
いくらに比べると低いですが、明太子もアレルギーが出てしまう可能性があります。
消費者庁のアレルギーの原因食物を調べた報告書を見てみましょう。
- 鶏卵 34.7%
- 牛乳 22.0%
- 小麦 10.6%
- 木の実 8.2%
- ピーナッツ 5.1%
- 果物 4.5%
- 魚卵 4.0%
- 甲殻類 2.9%
- 蕎麦 1.8%
- 大豆 1.6%
- 魚類 1.4%
- その他 3.3%
魚卵類の内訳は、イクラが184例、タラコが10例であった。
魚卵は全体の4%で、そのうち10例がタラコによるものだったそうです。
数としては少ないけれど、まったく起きないわけではありません。
ちなみに、同じ卵でも鶏卵と魚卵に共通抗原性はありません。
だから鶏卵にアレルギーがあっても、魚卵に出るかはわかりません。
では、何歳ごろにアレルギーが出てしまうのか見てみましょう。
アレルギーを発祥した年齢別原因ランキング|3歳までは高リスク!
この表は、年齢別のアレルギーを発症した原因ランキングです。
0歳 | 1歳 | 2,3歳 | 4-6歳 | 7-19歳 | 20歳以上 | |
1 | 鶏卵 | 鶏卵 | 魚卵 | 果物 | 甲殻類 | 小麦 |
2 | 牛乳 | 魚卵 | 鶏卵 | 鶏卵 | 果物 | 魚類 |
3 | 小麦 | 牛乳 | ピーナッツ | ピーナッツ | 鶏卵 | 甲殻類 |
4 | ピーナッツ | ナッツ | 蕎麦 | 小麦 | 果物 | |
5 | 果物 | 果物 | 魚卵 | 蕎麦 |
魚卵は、1歳で2位、2,3歳では1位ですが、4-6歳になると5位まで下がります。
明太子のアレルギーはイクラほどは多くないものですが…
万が一をさけるため子供に食べさせるのは2,3歳ごろまでは避け、4歳になってからのほうがよさそうです。
明太子の食中毒の原因と予防
明太子の食中毒で心配なのは、「腸炎ビブリオ」です。
特徴は以下の通り。
腸炎ビブリオの特徴
- 海水中で生息している
- 常温や、3%の塩分で増殖する
- 4度以下では死滅する
- 真水や酸に弱い
水温が15度以上になると海水中で増殖しているので、水揚げされたときには魚に菌がついています。
その後の流通過程や、調理時などの管理が悪いとさらに増殖し、食中毒の原因に。
8時間から24時間の潜伏期間があって、発症すると激しい腹痛や下痢を起こします。
しかし、腸炎ビブリオはきちんとした処理を行うことで予防することができます。
- 魚介類は、調理前に流水(水道水)で良く洗って菌を洗い流すこと。
- 魚介類に使った調理器具類は良く洗浄・消毒して二次汚染を防ぐこと。
- 魚介類を調理したままのまな板で、野菜などを切らない(まな板を使い分ける)こと。
- 夏季の魚介類の生食は十分注意し、わずかな時間でも冷蔵庫でできれば4℃以下に保存すること。
- (腸炎ビブリオは低温では増殖できない。また、低温で腸炎ビブリオの増殖は抑えられるものの、凍結しても短期間では死滅しない。)
- 冷凍食品を解凍する際は専用の解凍庫や冷蔵庫内で行なうこと。
- 加熱調理する場合は中心部まで充分に加熱すること(60℃、10分以上)。
鮮度や温度など、品質管理、衛生管理がしっかりしていれば食中毒はおきません。
明太子工場の品質管理はどうなっている?
年間1600トンもの明太子を製造している「ふくや」の明太子製造工程を見ると、きちんとした処理を行っていることがわかります。
- スケトウダラの漁獲(12月~3月)
- 船上で卵巣を取り出し、急速冷凍
- 必要量を解凍し塩タラコに加工後冷凍保存
- 当社にて購入前の微生物検査実施
- 合格した原料のみ購入
- 必要量を解凍し辛子明太子に加工後冷凍保存
- お客様へ
腸炎ビブリオなどの微生物が少ない時期に収穫され、検査に合格したものだけを明太子に加工していること。
新鮮なものをすぐに冷凍していること。
また、これら以外にも作業する人の健康チェック、工場内の温度管理など、食中毒を予防するため、かなり厳しく管理しています。
品質管理を徹底して行っているメーカーの明太子なら、安心して食べることができますね。
明太子を食べていいのは4歳以上になってから
食品安全委員会の資料には、「3歳未満は生魚や加熱不十分な魚及びくん製を食べさせない」と書いてあります。
妊婦及び3歳未満の子供並びに高齢者や免疫が低下している者については、生魚や加熱不十分な魚及びくん製は食べないこと。
赤ちゃんの胃腸はまだ未熟で、年齢が上がるにつれ発達していきます。
注意ポイント
- 3歳を過ぎるころに大人と同じ形の胃になる
- 4歳で消化酵素が大人なみ
- 6歳で歯が生えそろう
タンパク質をうまく消化できない状態では、アレルギーを発症してしまうことがあります。
胃腸が未発達の3歳未満では、明太子など生の魚介類を食べさせるのは避けたほうが良いでしょう。
そして、先でも書いた通り、アレルギーリスクから考えると3歳よりも4歳になってからの方が無難です。
なので、もろもろのリスクを考慮した場合、4歳以上になってからなら、アレルギーや食中毒のリスクを下げることができると言えます。
初めての食材は明太子に限らずちょっとずつが鉄則
4歳を過ぎて子供に明太子を食べさせるときには、赤ちゃんの時の離乳食と同じようにちょっとずつ進めるのが大事です。
ポイント
- 病院が開いている時間に
- 少量ずつ
- 初めての食材は1種類ずつ
- 最初はよく火を通す
様子を見て異常があったらすぐに病院へ行けるように、かかりつけの病院が診察している時間帯に食べさせてみましょう。
初めての食材が他にもあると、どれで症状がでたのかわからなくなります。
明太子を初めて食べるときには、他に初めての食材がないようにしください。
最初は生の明太子をそのままではなく、火を通しておくとさらに安心ですね。
まとめ
高たんぱくで、低カロリー。
脳の発達にも良いと言われるDHA、EPAが豊富に含まれている明太子。
子どもたちにも、ぜひ食べてもらいたい食材です。
だけど、ナマ物だからアレルギーや、食中毒が心配。
子供が安心して、美味しく明太子を食べられるのはいつからなのかについてまとめてみました。
品質管理を徹底している信頼できるメーカーの明太子なら、食中毒の心配もなく安心して食べさせることができます。
アレルギーを起こさないよう、4歳を過ぎてから、少量ずつ食べさせてみてくださいね。
「ふくや」では検査済みの新鮮な材料を使い、徹底した品質管理、衛生管理のもと、年間1600トンもの明太子を製造しています。
味はもちろんトップクラス。
安心で安全、しかも美味しい明太子を家族みんなで楽しみましょう。