プレミア焼酎の3M。
この3Mとは、以下の3つの焼酎のことを指します。
- 森伊蔵
- 魔王
- 村尾
頭文字のMをとって3M(スリーエム)と呼ばれているのですね。
焼酎好きの方なら一度は耳にした銘柄かと思います。
いや絶対知ってますよね。
元々、私たちは3という数字が好きなようで、例えば「御三家」「三種の神器」「早起きは三文の徳」など、挙げればきりがありません。
「駆けつけ三杯」なんてのもありますね。
さて、この3Mで「駆けつけ三杯」できたら、どこからでも走って来れそうです。
それほどこの3銘柄は有名ですし希少でなかなかお目にかかれません。
入手しにくいのです。
ただわたし、自慢じゃないですが全部制覇したことがあるんです。
この「御三家」「3M」について、実際に飲んだ事のあるワタクシが感想など述べさせていただきます。
ということで、
入手可能!プレミア焼酎3Mの味とは|森伊蔵/魔王/村尾の違い
をお送りします。
森伊蔵(もりいぞう)
最近、スポーツや将棋界でレジェンドという言葉を聞きますが・・・
森伊蔵は世界中にファンがいる正に『焼酎界のレジェンド』です。
130年以上前からある甕を用いて醸造される焼酎。
5代目の当主の森覚志さんが、父親・森伊蔵さんの名前をそのまま銘柄名にされました。
あまりの人気のため、発売日に交通渋滞が起きてしまったことまで。
それ以来、公平をきすため店頭販売は一切行わず、毎月1回15日~25日、24時間電話予約を受け付け、当たった人にだけに販売されています。
実際、森伊蔵酒造に行ったことがあるのですが・・・
外観は酒蔵というより、桜島が一望できる『海沿いのおしゃれなカフェ』というメージでした。
規模拡大の誘いもあるそうですが、今の森伊蔵の味を確保するには「現状でなけれは難しい」と断っているそうです。
さすが、職人気質ですね。
森伊蔵の味とは
レジェンドなどといわれている森伊蔵。
実際に味わってみると、何ともきめ細やかな味わいであり、非常にふくよかな香り。
どちらかといえば、女性的な優しさにあふれています。
この焼酎に限っては、芋臭いという表現は全く当てはまらないですね。
口当たりもまろやか。
この、喉ごしは、たぶんほかの焼酎では味わうことはできないでしょう。
実に勿体無い飲み方ではありますが、最初は常温のストレートでちびりとやり、その奥深さを一度経験したのちは、お湯割りがお勧めです。
名前は「森伊蔵」ですが、口にした瞬間、私の頭に拡がる想像は、舞台「放浪記」やドラマでおなじみの名女優「森光子」の柔和な笑顔が浮かんできました。
本当に『包み込むような優しさ』にあふれた銘品です。
幻の焼酎「森伊蔵」の基本情報まとめ
- 名称:森伊蔵 芋焼酎
- 原材料:種米麹は福井産コシヒカリ、サツマイモは契約農家の黄金千貫 水は、高隈山系の伏流水使用。
- アルコール:度数 25% 容量 1800ml 720ml
- 製造元:森伊蔵酒造
※3M銘柄すべて、定価は3000円前後なのですが、プレミア価格がついているので全く参考になりません。
ちなみにAmazonや楽天で購入しようとすると・・・
プレミア価格で2万円台!!!
恐ろしい(笑)
魔王(まおう)
「魔王」は白玉醸造によって造られている芋焼酎です。
白玉醸造は100年以上前、鹿児島県の桜島の麓で創業されました。
熟成するごとに減少する長期醸造酒のことを「天使の分け前」というそうです。
そして「天使を誘惑し、魔界へ特別の酒を調達する悪魔たちによってもたらされた貴重な酒という意味」で魔王と命名されたとのこと。
酒造会社の名前は知らなくても「魔王」の名前は有名ですね。
いも焼酎をさらに飲みやすくするために清酒用の黄麹を使用し、芋臭さのない、端麗で、やや果実酒のような風味を醸すように工夫されたようです。
当然ながらこちらも定価での購入は難しい一本です。
魔王の味とは
正直、初めて冷で飲んだ時には「大吟醸の清酒?」と思ったほどです。
『口当たりが軽くフルーティ』でした。
どこかオレンジのような香りもしたような。
それほど飲みやすくて、たぶん焼酎が苦手という女性の方でも、充分いけると思います。
飲み方は、間違いなくロックがベストでしょう。
グラスに大き目の氷を入れ、魔王を注ぎ、少し氷が溶けたら、飲み、また少しづつ焼酎を足す。
「天使の分け前」をいただくような、どこか幸せな気分に浸れると思います。
魔王の情報まとめ
- 名称:名門の粋
- 原材料:黄金千貫、米麹
- アルコール:度数 25% 容量 1800ml 、720ml
- 製造元:白玉酒造
森伊蔵と同じく、魔王にもかなりのプレミアがついています。
・・・・森伊蔵よりはマシなお値段?
とは言え定価の3倍程度とは恐れ入りますね。
さすが魔王様。
村尾(むらお)
最後に紹介する村尾は、明治35年創業の村尾酒造が作る芋焼酎です。
甕は、明治、大正時代に日本で作られたものを使用。
この甕壺で長期熟成された酒から漂う香りは、濃厚さの中にやわらかな甘みが漂います。
焼酎の味を決めるといわれている醸造器も代表で杜氏の村尾氏が自ら手作りで、溶接から調整まですべてこなすそうです。
やはり全国でも人気が高く、容易に手に入らない焼酎ですね。
村尾の味とは
黒麹の乳酸系の独特の香りが特徴で、芋臭さが全くありません。
飲み口はとても飲みやすく柔らかいです。
同時になんともいえない、柑橘系にも似た風味が口に広がります。
「心地よい」という表現がピッタリ。
本当に何から何まで心地よいのです。
しばらくすると、口に含んだ味、香りまでもが、スッキリと苦みを残さず、舌の上で蒸発するように消えてしまいます。
ありきたりな表現になってしまいますが、コレほど『絶品』という形容が似合うお酒は他に類を見ません。
飲み方は、やはりお湯割りがお勧めのような気がします。
村尾の情報まとめ
- 名称:村尾
- 原材料:黄金千貫、米麹(黒)
- アルコール:度数 25% 容量 1800ml
- 製造元:村尾酒造
3Mのトリを飾る村尾も、他の2銘柄と同じようなプレミア価格です。
やはり定価の3倍・・・
特別な日に、特別な時間を楽しむ為のお酒ですね。
さすがに伊達や酔狂だけでは購入出来そうにありません^^;
まとめ
いずれの焼酎も、長い歴史と伝統に裏付けされた「一度飲んだら忘れられない」ほどのクオリティがあります。
焼酎そのものが美味すぎるので、添える酒のつまみは、あまり味の強いものは合わない気がします。
刺身とか、野菜類とか、いいですね。
400年ともいわれる芋焼酎の歴史をけん引する3M、なかなか入手困難ですが、ぜひ一度経験してみ見てください。
きっと自慢話にも花を添えますよ。