クセがなく飲みやすさが特徴の麦焼酎。
ところが最近では蒸留方法や麹の種類によって、個性豊かなものや、濃厚な麦本来の旨みを味わえる麦焼酎が登場しています。
また麦焼酎も蒸留方法で味わいが異なります。
おおまかに2つに区分できます。
- 減圧蒸留
- 常圧蒸留
減圧蒸留は、すっきり、クリーン、マイルド。
よって、日常的に飲める飽きないタイプで、お湯割り、水割りなどに向いたタイプ。
対して常圧蒸留は、香ばしくて力つよく、風味が濃厚で長期熟成でさらに深い味わいになっていくものが多いです。
考えてみればウィスキーも麦を材料にした蒸留酒。寝かせるほど味わいに複雑さを増すところなど麦焼酎とよく似ていますね。
飲み方もやはりウィスキーのようにロックやストレート向きです。
このあたりにも注目しながら、『お勧め麦焼酎』と、それに『抜群に合うつまみ』について述べたいと思います。
ということで、
おすすめ人気の麦焼酎まとめ|麦チョコのような甘味が・・・
をお送りします。
→麦焼酎オススメのつまみはなに?【まさかの〇〇料理とも合う!?】
兼八(かねはち)
やはり麦焼酎といえば、大分の「兼八」ははずせません。
麦チョコみたいな甘さ、妙になつかしいほろ苦さ。
数十年前に飲み、去年また飲む機会に恵まれたのですが、本当に風味や味わいが全く変わってなくてうれしかったです。
ただ値段だけは上がってました。
飲み方はロックが断然お勧め。
つまみはやや個性の強い海鮮類、ほか寿司などにぴったりです。
- 原材料:はだか麦、麦麹
- アルコール度数:25%
- 蒸留:常圧蒸留
- 製造元:四ッ谷酒造
- 価格:1800ml 5000円~
尾鈴山 山猿
「尾鈴山 山猿」を造っている、『尾鈴山蒸留所』を知ったのは、実は漫画美味しんぼ「焼酎革命編」でした。
この酒造会社は焼酎をしぼった『焼酎かす』をリサイクルした有機土壌改良材を開発し、キュウリなどの栽培に活用しています。
ぜひ環境にやさしい会社の作った焼酎を飲みたい、と取り寄せたのが麦焼酎『山猿』。
飲んだ瞬間、自然にやさしい、ナチュラル、まろやか、そんな言葉が浮かびました。
ややチョコの香りも。
飲み方はロック。
相性は肉、ステーキ、馬刺し、焼き鳥など、とにかく肉関係。
焼肉屋さんなどにキープがあればいいのになぁと思える味です。
- 原材料:大麦、麦麹
- アルコール度数 25%
- 蒸留:常圧蒸留
- 製造元:尾鈴山蒸留所
- 価格:容量1800ml 3000円前後
青一髪(せいいっぱつ)
小さな工場で家族経営で作られている逸品焼酎です。
この名前の由来が結構難しくて、でも説明しますと「水と空が交わる水平線は、髪の毛を一直線に張ったように青く見える」という意味の『漢詩の一部』からとったそうです。
つまり水平線を意味するということ。
う~ん、まだよく分かりませんが、ただ一度口に含むと、なんとなく納得。
グラス1杯飲むと断然納得。
目の前にどこまでも水平線が広がるような爽快感。
解放感。
あまりないことですが、飲み方はひとまずストレートをお勧めします。
口の中で風味と甘みが一直線に走ります。
合うつまみは一般の家庭料理とか、なべ物、ほか刺身全般です。
- 原材料:ニシニホシ・麦麹(白)
- アルコール度数:25%
- 蒸留:微減圧
- 製造元:久保酒造場
- 価格:容量1800ml 2300円前後
こうして挙げますと常圧蒸留の麦焼酎は力強く個性があるので、その酒の銘柄でつまみを選ぶところがあり、芋焼酎のつまみと相通じる気がします。
一方、減圧蒸留の麦焼酎はさらりと飲めるタイプが多く、つまみもそれほど選びません。
ビールに合うフライ、から揚げやポテトフライ、ウィスキーにあうスモークサーモン、ナッツなどでも日本酒にあう刺身、旬野菜、塩辛など充分合いますね。
まとめ
焼酎はそれぞれの産地の農産物を利用しながら、その土地の気候、風土の影響を受け、様々な種類が造られてきました。
九州に限って地理的な条件で見てみますと、宮崎県の南側が芋の黄金千貫が育つ北限で、それから北は穀物の育つ産地。
だから大分あたりは麦焼酎が盛んになったそうですし、米造りの盛んだった熊本に米焼酎が多いのもうなずけます。
つまり焼酎は【究極の地酒】なんですね。
黄金色に輝く麦畑を想像しつつ、「この焼酎は常圧蒸留だから、濃厚な風味がが後を引くなあ」などとうんちくを述べながら地酒麦焼酎を嗜むのもいいかもしれませんね。
-
焼酎割り方まとめ|初心者も美味しいおすすめの飲み方とは