ジャパニーズウイスキーは、国内のみならず海外でも愛好家が多いお酒です。
その人気ぶりが如実にわかるのが、プレミア価格です。
この記事では、ニッカウヰスキーの銘柄の中から、ずば抜けて高いプレミアがついているものを紹介します。
「そういや昔、ニッカウヰスキーのシングルモルトを飲んだことがあるな」なんて言う人は、価格の高騰ぶりに驚いていって下さいね。
金銭感覚がマヒしそうですが、話のネタにはいいですよ!
「実は持っているんだなぁ」なんていう人は、ニヤニヤしましょう。
ニッカについて詳しく知りたい方へ
- 竹鶴の理想を叶えたニッカウイスキーの蒸留所|竹鶴政孝の信念とニッカの歴史
余市・宮城峡のシングルモルトについての補足
余市と宮城峡は、ニッカウヰスキーが持つ蒸留所です。
それぞれの蒸留所のシングルモルトは、現在ノンエイジ(貯蔵期間を明記しないもの)を販売しています。
その理由は急激な人気により、原酒不足に陥ったためです。
2015年8月に1度出荷停止し、余市と宮城峡はノンエイジとして販売されることとなりました。
原酒不足の解消は10年以上かかると言われ、シングルモルトのプレミア価格にも拍車がかかっています。
余市と宮城峡には10年、15年といった貯蔵年数で表すものと、樽詰めした年(西暦)のものがあります。
参考
竹鶴の理想を叶えたニッカウイスキーの蒸留所|竹鶴政孝の信念とニッカの歴史
余市15年/宮城峡15年
どちらも大手通販サイトで、だいたい8万~9万円くらいで取り扱われています。
価格は高騰していますが、まだお目にかかれる範囲。
インターナショナル・スピリッツ・チャレンジで、金賞や銀賞を長く受賞しつづけた銘柄です。
- シングルモルト余市 15年
- 容量:700ml
- アルコール度数:45度
- 通販価格帯:8~9万円
- シングルモルト宮城峡 15年
- 容量:700ml
- 通販価格帯:8万円前後
シングルカスク余市10年
1990年代では、海外で低評価だったジャパニーズウイスキー。
ですが、2001年に『シングルカスク余市10年』がWhisky Magazineの「BEST OF THE BEST 2001」において最高得点賞を獲得。
世界の愛好家たちがジャパニーズウイスキーを注目し始めるきっかけにもなっています。
シングルカスクのため、蒸留所限定販売や、インターネット限定という、元々レアな銘柄。
樽詰め・瓶詰めの年月日で価格が変わりますが、だいたい8~10万円くらいです。
- シングルカスク余市 10年
- 容量:750ml
- 通販価格帯:8~10万円
案外安いかも、と思う人もいるかもしれませんね(?)
シングルカスクの中では安い方なので、ご安心(?!)下さい。
……おや、日本語のチョイスがおかしいような気がしてきました。
竹鶴25年ピュアモルト
ちまちま刻んで紹介するとキリがないので、一足飛びしましょう。
竹鶴25年ピュアモルトの登場です。
メーカの参考小売価格は7万円なので、それだけでもハイグレードだとわかると思いますが……。
大手通販サイトの価格帯は大体17~20万円。
取扱店は多めなので、価格がだいぶバラけていますが、比較はしやすいと思います。
ちなみにこの銘柄は現行商品です。
竹鶴シリーズは、現行商品にもプレミア価格がついています。
おそらく現行商品の中で、プレミア価格が最も高くついているのが『竹鶴25年』。
参考小売価格に近い値段で手に入れるのは、相当なツテがないと難しいでしょうね…。
竹鶴の現行商品や終売品については、こちらをご覧ください。
あわせてチェック
- 竹鶴25年ピュアモルト
- 容量:700ml
- アルコール度数:43度
- 通販価格帯:17~20万円
余市20年
金銭感覚が大雑把になってくるあたりの価格帯、余市20年です。
大手通販サイトでの価格は25万円前後。
発売当初の価格は2万円くらいで、ネットには実際に飲んだことがある人のレビューも多く見られます。
余市らしい力強さと、フルーティさ、長い貯蔵年数が生み出す円熟感があり、愛好家からも高評価を得ています。
余市20年の数量限定モデルもあるようですが、まずお目にかからないシロモノ。
通販サイトよりは、オークションの範疇ですね。
- シングルモルト余市 20年
- 容量:700ml
- 通販価格帯:25万円前後
20万~30万円台の銘柄は他にもあります。
『竹鶴21年 マディラウッドフィニッシュ』といった、竹鶴シリーズの終売品で、かつ限定モデルのもの。
※販売されてるかは微妙です。各種ショップリンク先から確認してみてください。
また、余市や宮城峡のシングルカスクで、20年貯蔵、25年貯蔵のものなどがあります。
ニッカ70周年アニバーサリーセレクション
2004年、ニッカウヰスキー(株)は創業70周年を記念し、様々なアイテムを販売しました。
その中のひとつが『ニッカウヰスキー 70th Anniversary Selection』です。
4本で1セットになっており、内容は…
- 『シングルモルト余市12年 70th Anniversary Selection』
- 『シングルモルト宮城峡12年 70th Anniversary Selection』
- 『シングルカフェグレーン12年 70th Anniversary Selection』
- 『ニッカマスターブレンダーズブレンド12年 70th Anniversary Selection』
(各700ml×1本ずつ)
各蒸留所のシングルモルト、ユニークなカフェグレーンのものなど、ニッカウヰスキーの特徴を凝縮させているのがわかります。
ニッカウヰスキーを愛してやまない人なら、持っておきたいセットです。
2000セット限定で、全国の酒販店を通じて販売されました。
ボトルに銘柄名をシルク印刷し、木箱入りの仕立てで、当時の希望小売価格は3万5千円。
現在は保管状態にもよりますが、現在はなんと50~60万円くらい!
商品名は、取り扱っているサイトによって表記が異なります。
※販売されてるかは微妙です。各種ショップリンク先から確認してみてください。
- ニッカ70周年アニバーサリーセレクション(ニッカウヰスキー 70th Anniversary Selection )
- 容量:700ml×4本
- 通販価格帯:50~60万円
ちなみに上記、坂上忍さんが目印の楽天ショップでは、公式サイトで買取も行っています。
家族に国産ウイスキーが好きな人がいる、なんて心当たりがある人は、家の中や物置などを探してみてもいいかもしれませんね。
当時は手が出しやすい価格でしたし、記念ものが好きな人なら、ひょっとしたらひょっとするかも…。
※意外な値段にびっくり
竹鶴35年
2000年に発売されてから、以降、毎年数量限定で販売されていたもの。
販売年によって数量が変わります(1200本や1000本など)。
ニッカウヰスキーの銘柄を販売しているアサヒビール(株)のニュースリリースでは、2011年までは発売を告知しています。
翌年からは告知がないので、2011年が最終販売だったのかもしれません。
竹鶴ピュアモルトシリーズとの違いは、モルト×グレーンのブレンデッドウイスキーであること。
貯蔵期間35年以上のモルトウイスキーと、グレーンウイスキーを1:1でブレンドしています。
当時、竹鶴シリーズの最高峰と位置づけられた、高級ウイスキーです。
2007年のニュースリリースでは希望小売価格が7万円。
現在の通販価格帯は、だいたい60~70万円。
このレベルになると、税込か税別か、というだけで簡単に価格の開きがでます。
といっても購入を考える人は、それくらいは誤差の範囲なのかもしれません。
- 竹鶴35年
- 容量:750ml
- 通販価格帯:60~70万円
ザ・ニッカ40年
『ザ・ニッカ』は、2014年に創業80周年を記念し、新ブランドとして生まれました。
現行商品の『ザ・ニッカ12年』と、そのとき700本限定生産された『ザ・ニッカ40年』があります。
『ザ・ニッカ40年』は余市と宮城峡の蒸留所のモルトウイスキーの原酒、それも40年越えを一部使用したものです。
と、さらりと書きましたが……。
ニッカウヰスキー(株)に、現存している最古の原酒です。
ザ・ニッカ40年に使われているのは、1945年に樽詰めされた余市蒸留所モルトと、1969年樽詰めの宮城峡蒸留所のモルト。
余市でウイスキーがつくられ始めたのが1936年。宮城峡蒸留所の建設はそれから約30年後なので、その稀少さは簡単に予想出来ますよね。
余市も宮城峡も現在はノンエイジのものが現行商品です。
それだけに、40年越えの原酒をヴァッティングさせているだけでもレアなことは、言うまでもありません。
2014年9月30日に数量限定で700本発売され、豪華な化粧箱入りの仕様です。
オリジナルデザインのクリスタルグラスと冊子がセットに。
ボトルの中央の金のエンブレムは、竹鶴政孝氏が考案したもので、ニッカ第一号であるウイスキーのラベルに使われたもの。
ボトルのキャップにはウイスキー樽を使用しているのも、ニクい演出。
その当時の希望小売価格は50万円(税別)で、それだけでも驚愕の記念ウイスキーです。
現在は約2倍のプレミア価格で、大手通販サイトで大体90万~100万円で取引されています。
もしも手元にあるのなら、いつ、どんなシュチュエーションで開封するのか、あるいは封を開けないままなのか、妄想だけで晩酌できる価格です。
- ザ・ニッカ40年
- 容量:700ml
- 通販価格帯:90~100万円
まとめ
この記事で取り上げたものは、大手通販サイトで確認できたものの一部です(2018年12月時点)。
『ザ・ニッカ40年』よりも上を行くものも……あるかもしれません。
現行商品を楽しむのも、終売品をコレクションするのを想像するも一興。
そして未来のウイスキーへ思いを馳せるのも、きっといい酒の肴になるでしょう。
樽の中で眠った時間ごと味わえるのが、ウイスキーの醍醐味です。
※意外な値段にびっくり