「子供が間違ってお酒を飲んでしまった・・・」
そんなことはなければいいのですが、好奇心旺盛でイタズラが大好きな子供たち。
一瞬、目を離した大人の見えないところで、どんなことをするか予測できません。
そこで今回は、もし万が一、子供がお酒を誤飲してしまったときにどうしたら良いのか、対処法を年齢ごとにお伝えしていきます。
病院にいくべきかどうか迷ったときの相談ダイヤルも紹介しますので、不測の事態のときのために覚えておくと役に立つかもしれません。
我が子は大丈夫と思う前に、一度立ち止まって家の中などの環境を見直してみましょう!
あわせてチェック
アルコール誤飲に繋がる状況はどんなとき?
一瞬、目を離した隙に口に入れてしまったとか、大人のちょっとしたミスによるところから誤飲に繋がっているようです。
いくつかお酒を誤飲してしまった状況を挙げてみます。
実際に事故が起こったときの実例です。
- テーブルにこぼれたお酒を舐めてしまった
- ミルクを作るのにお酒を使ってしまった
- お酒の瓶のフタが緩んでいて漏れていた
- 大人が残したアルコールを水や麦茶だと思って飲んでしまった
- 居酒屋で提供されたものがジュースではなくサワーだった
- おじいちゃん、おばあちゃんがお酒の缶をジュースだと思い飲ませてしまった
- 普通のチョコレートだと思っていたらウイスキーボンボンだった
- おやつに食べさせたものがブランデーケーキだった
気を付けていても、どの家庭でも起こるかもしれません。
それではもしアルコールを誤飲してしまったら、どうしたら良いのでしょうか。
アルコールを誤飲した時の対処法
まずは落ち着いて初期の対処方法を試してみてください。
0歳、1歳の赤ちゃんの場合
まだ授乳中やミルクを飲んでいる赤ちゃんがお酒を誤飲してしまったときは、母乳やミルクをなるべく多く飲ませましょう。
胃の中のアルコールを薄めるためです。
飲めるようであれば水や牛乳でも大丈夫です。
赤ちゃんからしたら、お酒は美味しいものではないので誤飲する量もそこまで多くないようです。
とはいえ、まだ小さな赤ちゃんはアルコールを分解できる能力が少ないので、たとえ少量だったとしてもしっかり様子を見ましょう。
元気がなかったり不機嫌な状態が続いたり、いつもと違う様子が見られるようなら医療機関を受診しましょう。
2歳、3歳、4歳、5歳、6歳の幼児の場合
行動力がついてきた子供がジュースとお酒を間違えて飲んでしまったという報告もあります。
幼児がアルコールを誤飲した場合も、水や牛乳などをたくさん飲ませましょう。
アルコール誤飲の場合、中毒症状が出てくるのは約30分~2時間後にピークを迎えると言われています。
この時間は注意して様子を見てください。
万が一、顔が赤くなってきたとか、足元がふらついている、発汗、嘔吐、異常に興奮状態になっているなど症状が出るようであれば、すぐに医療機関を受診しましょう。
ここまで年齢ごとで紹介しましたが、7歳以上の小学生の場合も対処方法は同じです。
とにかく水分を多く飲ませるところがポイントです。
初期対処だけでは不安なときの問い合わせ先
水分を多く飲ませて様子を見て、2時間以上経っても症状が出ないようであれば大丈夫です。
でも大人と同じアルコールを飲んでしまったわけですから、本当に大丈夫なのか心配でなりませんよね。
そんなときは相談センターがありますので連絡してみてくださいね。
もし症状が出ているなら迷わず救急車(119番)を呼んでください!!
こども医療でんわ相談 #8000
休日や夜間に万が一があったとき、小児科医師や看護師に相談できます。
病院を受診したほうが良いのか判断に迷ったら相談してみましょう。
ただ24時間電話が繋がる自治体は少なく、夜間から朝までの時間帯でやっているところが多いようです。
ダイヤルで#8000と発信すると住んでいる地域の相談センターに繋がるようになっています。
大阪中毒110番
こちらはアルコールに限らず、急性中毒が実際に発生している場合に限り情報提供をしています。
24時間やっているので、#8000が繋がらない時間帯でも相談することが可能です。
電話番号は072-727-2499です。
各地域の救急病院、かかりつけの病院
地域の救急病院やかかりつけ病院へ電話してみる方法もあります。
おそらく、上記2つのどちらかへの相談で解決はできるのではないかと思いますが、誤飲した状況や症状によって、「診察したほうがいいので来てください」となる場合もあります。
電話する前に落ち着いて情報をまとめよう
まさかの事態が起こってしまうと混乱してしまって、慌てて電話してもうまく情報を伝えられない可能性があります。
まずは一旦、冷静になって情報をまとめましょう。
電話した際に質問される内容は以下の通りです。
- 何を飲んだのか(商品名、メーカー)
- 飲んだ量
- どこで、どんな状況で(家のリビングなど)
- 子供の様子、出ている症状
- 子供の年齢、体重
- 住んでいる場所
情報を整理してから電話すると相手の人にも状況が伝わりやすいし、自分も落ち着いて話をすることができますよ。
アルコールを誤飲したことによる影響
少し舐めてしまった程度であれば、将来に悪影響が残るということはないようです。
しかし、大人と同じように子供でも急性アルコール中毒になってしまうケースもあります。
度数の高いお酒を飲んでしまったとか、たくさんの量のお酒を飲んでしまった場合はリスクが高まります。
中には症状が重かったために入院して胃を洗浄したという声も出ています。
最悪、亡くなってしまうという事例もありますので、お酒による事故も気を付けていきたいものですね。
アルコールの誤飲を防ぐためには
大人がお酒を飲まないようにするというのが確実な方法ですが、時にはお酒を楽しみたいですよね。
子供に危険な思いをさせないように対策できることはしておきましょう。
- 冷蔵庫内でジュースとお酒を保管する場所を分ける
- 飲み残したお酒をテーブルの上に放置しない
- 子供の手の届くところにお酒の瓶などを保管しない
- 飲食店で一緒に飲み物を頼むときは、大人が一度味見してから飲ませる
まだ幼い3歳くらいまでの子供の場合、いくらお酒だと説明しても理解できません。
自分で行動できる範囲も広がって好奇心旺盛ですし、大人と同じことを真似してやってみたい年頃でもあります。
間違ってお酒を口に入れてしまうようなことがないように、そういった環境をつくらないことが大切ですね。
中学生ならお酒を一口飲むのは大丈夫?
答えはNOです!!
年齢が上がって中学生になったとしてもまだ未成年。
法律で飲酒は禁止されています。
さらに体も発達の途中です。
体質によっては少量のお酒でも急性アルコール中毒になるなど影響が出ることがあります。
中学生がお酒を飲むきっかけの多くは、冠婚葬祭や家族での集まりのときなど、大人が安易な気持ちで勧めたところにあるようです。
特別な日に大人もほろ酔いとなって気分が良くなっているのかもしれません。
でも特別な日だから一口くらいいいよとか、大人がついているから大丈夫というのは理由になりません。
しっかりと大人が責任を持って、飲酒を止めていきたいですね。
まとめ
アルコールの誤飲事故は起こらないに越したことはないですが、自分の子供は絶対しないとは言い切れません。
もし万が一があったときのために対処方法や相談先を覚えておくと、いざというときに役に立ちます。
子供をアルコールから守るために、まずは事故が起こらないように対策していきましょう。