ご飯のおともや明太子スパゲッティなど、老若男女から愛される明太子。
しかし、いざ明太子を買おうとすると「切れ子」「バラ子」という表記が気になりますよね。
- 切れ子とバラ子って何だろう・・・
- 切れ子とバラ子の違いは何?他にも種類があるの?
- どっちを選ぶのがおすすめなの?
今回はそんな明太子の疑問にお答えします。
この記事を読めば、明太子を買う際、どれを買ったらいいか迷わないようになります。
すぐに使える知識なので、ぜひ参考にしてみてください。
明太子の種類|真子/切れ子/バラ子の特徴と違い
簡単に言えば、切れ子・バラ子とは「形がくずれた明太子のこと」です。
明太子の製作過程で皮が破れたり、くずれたりしたもの、味の一定基準をクリアできなかったものが切れ子・バラ子となります。
味は若干の違いこそあれど、見た目の違いで呼び方が変わるのが主ですね。
明太子の種類
- 真子:整った綺麗な明太子
- 切れ子:形が悪く皮が切れたもの
味の一定基準をクリアできなかったもの - バラ子:製造過程で粒だけになってしまったもの
明太子の種類は上記の3種類。
以下で詳しく解説していきます。
1.真子とは|ギフト向けの綺麗な明太子
真子(まこ)は、スケトウダラの卵巣の形がそのまま残っている明太子のことです。
見た目が良く、味の基準をクリアできた最上品です。
お中元やお歳暮など贈答用に向いた明太子です。
接待やお客様に出す食事でも真子が最適でしょう。
というか逆にそういったシーンで、切れ子やバラ子はNGですね。
(調理済みなら別ですが…)
ただし、最も上等な種類なので、一番値段が高い種類です。
家庭用として使うには、ちょっと気が引けますが、お正月など特別な日にはいいかもしれません。
おすすめの使い方
- お中元
- お歳暮
- 手土産
- 特別な日の自宅用
2.切れ子とは|形が崩れたお得な明太子
切れ子は、見た目が劣ったり形が崩れたりして、真子として販売できないものを切って袋詰めした明太子です。
要はB級品を寄せ集めたお得パックということですね。
スーパーで販売されているのは大体がこちらです。
ただし、見た目が悪いからといって、品質が悪いということではありません。
形が悪く出荷できない野菜などと同じです。
品質には何ら問題ありません。
※後述しますが、厳密に言うと若干の味の違いはあります。味覚が普通の方にはほぼ分からないレベルです。
贈り物には向きませんので注意してください。
大抵が「家庭用」と商品名に入っていますので、間違えないようにしましょう。
家庭用や料理で使う明太子であれば、切れ子を選ぶのがおすすめです。
おすすめの使い方
- 自宅用
- 料理用
3.バラ子とは|皮なしのツブツブ明太子
バラ子とは、皮のついていない粒だけの明太子のことです。
製造過程で、どうしても形が崩れて粒がバラバラになってしまう明太子があります。
それらを集めたものが、バラ子として販売されるのです。
いわば、C級品といったところでしょう。
最も安く購入できるのも魅力的ですね。
しかし、切れ子と同じく、品質が悪いわけではありません。
歯や箸を入れた時の、皮の弾力や破ける食感を楽しむことはできませんが、明太子の味を楽しむには十分です。
それに、粒だけなので、おにぎりやパスタなどトッピングや調味料として使用するには最適です。
おすすめの使い方
- 料理用
切れ子やバラ子は真子に比べて味が落ちる?
上でも書いた通り、品質については全く同じです。
製造過程で皮が破れたり、粒がばらけたりしただけで、調味料その他製造方法/製造ラインは真子と全く変わらないからです。
切れ子もバラ子でも、安心して楽しむことができます。
ただし、厳密に言えば全く同じ味ではないというのが正しいです。
博多明太子の元祖である、ふくやの社長はこう語っています。
家庭用と贈答用の一番の違いは、皮が切れているか、切れていないか。 これは見た目の問題だけではなく、切れてしまうと、そこから調味液が余計に染み込んでしまうので、味のコントロールが厳密にできないからです。贈答用の方が、我々の狙った味になっています。
魚卵には産卵口という放卵用の穴があるのですが、ここが大きすぎるものも調味液を吸い過ぎるので、贈答用としてはNGです。
あくまでも、厳正なチェックを行っているふくやでの話ですが、真子だけが想定通りの味に仕上がっているということです。
でも、これって一般人レベルだとまず分からないかなというのが正直なところでしょう。
ふくやでは、特に味覚の優れた官能検査員さんが厳しいチェックをしているのです。
私より味覚の鋭い官能検査員というのが工場にいまして、彼らが食べて納得しない場合は、容赦なく家庭用や加工用に回します。これくらいいいんじゃない?っていうときも容赦ないんで怖いですよ。
家庭用でも充分美味しいですが、たまに贈答用を食べてみると、やっぱり違うってなると思いますよ。
ここまでこだわりを持って明太子づくりをしていると聞くと…
家庭用と贈答用の食べ比べをしてみたくなってしまいますね!
切れ子バラ子と真子の値段はどれぐらい違う?
ふくやにはバラ子がないので、博多明太子の有名店ふくいちのラインナップで検証してみました。
ふくいちでは、切れ子の中でも、比較的形がしっかり残っているものを上切れ、それ以外を子切れと呼んでいます。
ふくいちでの値段の違い
贈答用 450g |
上切れ 500g |
小切れ 500g |
バラ子 500g |
|
価格 | 5,400円 | 3,750円 | 2,150円 | 1,600円 |
100g 換算 |
1,200円 | 750円 | 430円 | 320円 |
※贈答用は木桶の価格。紙桶は50g増量で同価格。100g当たり1,080円。
※税込価格。2020年5月時点調べ。
バラ子は、贈答用である真子の3分の1以下の値段ですね。
(ふくいちの商品名ではバラ子=つぶっこです)
皮を取り除く作業に手間がかかりそうですが、やはりバラ子用に製造というよりは、製造過程で出てしまったバラ子を集めて販売しているということでしょう。
贈答用は明太子の入れ物が違うために、箱代が上乗せされている部分もあります。
家庭で楽しむだけなら、切れ子やバラ子の方が断然お得ですね!
ふくやの真子と切れ子の値段の違い
ふくやでも、真子と切れ子の値段の違いを見てみましょう。
味の明太子レギュラー 600g |
家庭用レギュラー 540g |
|
価格 | 5,400円 | 3,888円 |
100g 換算 |
900円 | 720円 |
やはり、ふくやでも切れ子の方が断然安い価格になっていますね。
ふくやの物は木桶などではないからか、ふくいちよりも贈答用で安いことが分かります。
反面、切れ子を使用する家庭用は、ふくいちの上切れ子と同程度の価格ですね。
ポイント
ふくやの家庭用明太子はAmazonでの販売はなく、楽天もしくは公式サイトでの販売のみとなります。
3箱以上のまとめ買いで1箱あたり288円の値引きで購入できます。
味違いでもOKなので、まとめ買いがお得ですね!
おいしい明太子はスーパーよりお取り寄せがオススメ!
スーパーで手軽に安く買える明太子ですが…
およそ贈答用と呼ばれるような品質のものは売っていません。
切れ子相当以下のものしか売っていないと考えて良いでしょう。
※百貨店などに行けば売っていることもあります。
でも、どうせ同じ切れ子を買うなら、本場の明太子の方が圧倒的においしいですよ。
バラ子で選べば、そこまで値段も変わりません。
例えば博多の有名店であるかば田では、バラ子が500gで2,052円(税込)です。
100gあたり400円程度ですね。
スーパーの明太子は100gで300円程度であることがほとんど。
かば田の明太子と100gあたり100円くらいしか変わりないのです。
「本場の明太子を試してみたい!」という時に、ぜひ試してみて下さい。
まとめ
明太子の切れ子やバラ子について解説しました。
家庭用や料理用であれば、ネット通販を利用することで本場の明太子を楽しめますよ。
形は変わっても、味は本場の明太子です。
ぜひ有名店の切れ子やバラ子、試してみて下さいね。