暑い夏、ビーチやプールサイドで飲むお酒っておいしいですよね。
でも最近は、海やプールでの飲酒に制限がかかることも増えてきました。
- 「楽しく飲みたいだけなのに・・・」
- 「少しくらい大丈夫なんじゃないの?」
そう思っている人は要注意!
飲酒時の遊泳はとっても危険なんです。
最悪の場合、死に至ることも。
決して脅かしているわけではありませんよ。
一体どうしてダメなのか、その理由を解説します。
飲酒時の事故は死亡率が約2倍
もう、このデータが全てと言っても過言ではないのですが・・・
『飲酒後の遊泳で起きた事故の死亡率は飲酒していない場合に比べて2倍も高い』という結果が出ています。
お酒を飲むと「判断能力の低下」と「運動能力の低下」により、どんなに水泳が得意な方でも普段どおりには泳げなくなります。お酒を飲んだら泳がないようにしましょう。
飲酒をして事故にあった人の死亡率は、飲酒をしていない人の約2倍も高くなっています。
引用:海上保安庁HP
万が一、事故に遭った場合に「もし、あのときお酒を飲んでいなかったら命だけは助かったかもしれない・・・」なんてことにもなりかねないのです。
飲酒での水泳が危険な3つの理由
飲酒した状態での遊泳が非常に危険なのは上記した通り。
ではなぜ、そんな危険な状態になってしまうのかと言えば、その主な理由は以下の3つ。
- 心臓への負担が大きい
- 脱水症状に陥りやすい
- 運動能力/判断能力の低下
少し見ただけで、いかにも危なそうなことが分かりますね。
一つずつ見ていきましょう。
1.心臓への負担が大きい
お酒を飲んだことがある方なら誰しも経験したことがあると思いますが・・・
アルコールを摂取すると心拍数が上がりますよね。
その状態で海やプールなど、冷たい水に浸かってしまうと・・・?
さらには水泳という運動も加わったら・・・?
心臓に大きな負担をかけてしまうのです。
- アルコール:心拍数上昇
- 冷たい水温:血圧の上昇
- 運動:心拍数&血圧の上昇
心拍数が上がった状態で、さらに血圧が上がれば・・・
言うまでもなく、泳いでいる最中に心臓発作や心不全のリスクが跳ね上がってしまうのです。
2.脱水症状に陥りやすい
お酒を飲んでいると顔が火照ったり、身体が暑くなってきますよね。
その状態で海やプールという暑~い場所にいれば・・・
余計に汗をかいてしまいますね。
さらに、アルコールには利尿作用まであります。
それも加わって体の中の水分がどんどん失われていってしまうのです。
そんな中で水泳をしようものなら、脱水症状にかかるリスクがさらに大きくなってしまいます。
3.運動能力や判断力の低下
お酒を飲むと運動能力や判断力が低下します。
普段どんなに泳ぐことが得意な人でも、お酒を飲んだ時はいつもどおりに泳ぐことは困難です。
あなたも経験がある、もしくは見たことはあると思いますが、酩酊するとフラフラと千鳥足になってしまいますよね。
ひどい状態だと、ガードレールや電柱にぶつかってしまったり、最悪のケースは線路に落ちてしまうことも。
・・・そんな状態で海やプールに入ることを想像してみてください。
お酒を飲んで泳ぐことがいかに危険な行為か、お分かり頂けるかと思います。
お酒を飲んでも泳がなかったらOK?
ここまで読んできて・・・
「飲酒時の遊泳が危険なことはわかった。じゃあ、泳がなければ飲んでもいいんじゃない?」
って思ったそこのアナタ!油断してはいけませんよ。
例えば家族で海へ来たとき、大人は浜辺でビールを楽しみ、子供は海水浴を楽しんでいたとしましょう。
もし子供がおぼれてしまったら・・・?
ほろ酔いの身体で海に飛び込みますか?
果たしてそれで大切な子供を救えるでしょうか。
「自分は泳がないから大丈夫」と思っていても、万が一では泳がざるを得ない状況もあり得る話なのです。
こんなときは飲酒時にかかわらず、浮き輪やクーラーボックスなどの水に浮くものを投げたり、周囲の人に助けを求めるのが正解です。
しかし、お酒を飲んでいなかったとしても非常時にパッとこういった行動を起こせる人はそういません。
ましてや、ほろ酔いで運動能力や判断力が低下している状態では、とっさの出来事に正しく行動することはできないでしょう。
判断力が低下した状態で二次災害、これも恐ろしい話ですよね。
水をなめてはいけないのです。
まとめ
暑い夏空の下、キンキンに冷えたお酒を飲むのって、ほんとうに気持ちがいいです。
でも、出来ることなら海やプールで飲むのはやめた方が無難かもしれません。
- 「自分はお酒に強いから」
- 「ほろ酔い程度なら心配ない」
そんな軽い気持ちで飲んでしまうのが一番危ないのです。
楽しい時間が一転して、最悪の事態に・・・なんてことになっては元も子もありませんからね。
飲むなら泳がない、泳ぐなら飲まない。
お酒を楽しむことと、水泳を楽しむことは別に考えて、それぞれで楽しみましょう。